前作XIから約4年後の2009年に稼働したKOFシリーズ12作目。

グラフィックをHDで新規に描き直した本作のキャラクターは一点一点ドットで打ち込まれた精巧なドット絵で1体作るのに1年4カ月の日数がかかっているとか。

ただ圧倒的に綺麗なグラフィックが犠牲にしたモノは大きくKOFにしては少ない20人というキャラクター(ちなみにリメイクではあるがアーケードで出た前作02UMは総勢66キャラクター)。

開発スタッフの度重なる離脱や人員不足による遅滞の代償としてゲームストーリーがないという帰結点がとられることになった。

さらに開幕デモ、掛け合い、挑発、EDがない。当然、ラスボスもいない。
作る時間がなかったのか必殺技は少なく、通常技も遠距離攻撃が存在しない。

と色々足りないものだらけになってしまった本作。

そんなこともあってまず地方では稼働している店を探すのも一苦労。

ただ、色々足りない部分はあったが対戦ツールとしては決して悪くはない。

むしろKOFの中でバランスだけなら上位にくると思っているほど。

ゲームシステムで見事な三すくみが発生し、ハイリターンな行動にはハイリスクが伴うようになっている。

スト4とは違った形で殴り合いを意識して作ったことが分かる内容になっている。

キャラクターの人選も原点回帰ということでわけのわからん人達は一斉にいなくなっている。

硬派なキャラクター(若干例外あり)、シンプルなゲームシステム、歴代屈指といっていいキャラバランスと最低限遊べるゲームにはなっている。

存在感皆無だが中身は悪くないゲームなのだ。

そもそもKOFの強キャラは使われただけで一方的な展開になることを覚悟しなければならないが本作の強キャラ「草薙京」ですら大して強くない。歴代最弱の最強キャラだろう。ここまでバランスがいい上にエグいハメもバグも存在しないのだからやり込んだもの同士なら面白い対戦になる。

そもそもやってる人がいなかったのだが…。



自分は当時、高校生で稼働直後、ゲーセンに知り合いが出来たこともあり学校帰りと休日に自転車で90分も移動してこのゲームやってました。

毎日よくこんなゲームやってたな…と今では思いますが当時はアルカディア片手にキャラの性能やゲームシステムの仕様、有利フレームなんかを学校やゲーセンで何度も見ていました。

とにかく綺麗だったのでキャラを動かしているだけでも面白かったです。
ドットなんで間近で見るとカクカクしてるのが分かりますけどね。
衰退していくドットの中であれだけのもの作るんだから大したもんだと思います。
単純に綺麗さでいったらBBやGGのほうが上なんでしょうけどね。

キャラクターのイメージをここまで再現した新グラフィックにわくわくしながら遊んでいたものです。

バランスが良く、BGMもカッコよくて知り合いも増えてでいろいろ思い出に残っている本作。

どうせ今なら中古で500円くらいだろうから機会があれば買ってみよう。

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